あさのあつこ『ありふれた風景画』この恋を、終わらせたくはない

恋に、性別も年齢も関係ない。そう思いたい。
『ありふれた風景画』
著/あさのあつこ
イラスト/やまだないと
出版/文春文庫
[box04 title=”あらすじ”]
ウリをやっているという噂のために絡まれていた琉璃を、偶然助けた上級生の周子。
彼女もまた特殊な能力を持っているという噂により、周囲から浮いた存在だった。
2人は魅かれあい、互いを純粋に求めていくが――。
[/box04]
百合濃度[jinstar4.0 color=”#ffc32c” size=”16px”]
[box04 title=”この作品はこんな人にオススメ”]
・不思議系の美少女が好き
・思春期の揺れ動くこころに惹かれる
・同性同士の恋は気の迷いだと思ってる人[/box04]

人と真剣に向き合う姿に、いさぎよい美しさを感じる1冊です。
『ありふれた風景画』はこんな人にオススメ
不思議系の美少女が好き
綾目周子は動物や植物の気持ちがなんとなく分かってしまいます。
その不思議な力に気づいたのか、
カラスのタロウはたびたび周子の前に現われては
ちょっかいを出してくるように。
カラスと知り合いであることと、
とある事件をきっかけに、
周子には不穏なウワサがつきまとうようになります。
「綾目周子は美人だけどちょっと変」
思春期の揺れ動くこころに惹かれる
本作の主人公、高遠瑠璃は、女の子にモテるタイプのスポーツ女子。
いつか、自分を慕ってくれる女の子たちに、
応えてしまいそうな自分に悩んでいました。
自分は”そう”じゃないと思いたかった瑠璃は、
好きでもない男の子と付き合ってみたりして…。
性別、嗜好、恋、体の関係。
男女の恋愛がスタンダードだと思ってしまうからこそ、
同性の恋を誇ることはカンタンじゃない。
同性同士の恋は気の迷いだと思ってる人
瑠璃は高校2年生、周子は3年生。
周子はそのうち受験をして、大学へ行ってしまいます。
そうなれば距離も離れてしまう。
女の子同士のこの恋を、
高校生の淡い思い出のひとつにもできる。
2人が選んだ道は…。
ぜひ、読んでみてください。

『ありふれた風景画』好きなポイント
瑠璃と周子の恋だけでなく、
さまざまな恋愛観が描かれているところが好きです。
- 自分よりずっと年上の女性に恋をした洋祐。
- 夫が不倫中だという現実から目をそむける瑠璃の母。
- 瑠璃の恋の相手は、当たり前に男性だと思っている瑠璃の姉。
瑠璃のお姉ちゃん、綺羅はマンガや実写にしたら
ずば抜けて人気の出るタイプだと思います。
いい姉ちゃんだ…。
カラスのタロウもいい味出してます。
憎らしいけど憎めない、愛着がわくカラスです。
『ありふれた風景画』補足情報
紙の本は入手困難?
Amazonでは紙の本が品切れになっています。
楽天でもリンク先はほぼ中古品です。
新品でゲットしたい方は、本屋さんで探すか
電子書籍の購入を考えてみてくださいね。
https://www.yurinovel.com/kindle/

インスタではもっとたくさんの本を紹介しています。
よかったらフォローしてください(`∨´*)
[jin_icon_book color=”#e9546b” size=”17px”]湯屋こゆ@yuya_koyu