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この恋を、終わらせたくはない『ありふれた風景画』

ありふれた風景画 感想
yuyakoyu
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恋に、性別も年齢も関係ない。そう思いたい。

百合濃度

『ありふれた風景画』
著/あさのあつこ
イラスト/やまだないと
出版/文春文庫

あらすじ

ウリをやっているという噂のために絡まれていた琉璃を、偶然助けた上級生の周子。
彼女もまた特殊な能力を持っているという噂により、周囲から浮いた存在だった。
2人は魅かれあい、互いを純粋に求めていくが――。

この作品はこんな人にオススメ

・不思議系の美少女が好き
・思春期の揺れ動くこころに惹かれる
・同性同士の恋は気の迷いだと思ってる人

人と真剣に向き合う姿に、いさぎよい美しさを感じる1冊です。

『ありふれた風景画』はこんな人にオススメ

不思議系の美少女が好き

綾目周子は、動物や植物の気持ちがなんとなく分かってしまいます。

その不思議な力に気づいたのか、
カラスのタロウはたびたび周子の前に現われるようになります。

カラスと知り合いであることと、とある事件をきっかけに、
周子には不穏なウワサがつきまとうようになります。

「綾目周子は美人だけどちょっと変」

思春期の揺れ動くこころに惹かれる

本作の主人公、高遠瑠璃は、女の子にモテるタイプのスポーツ女子。

いつか、自分を慕ってくれる女の子たちに、
応えてしまいそうな自分に悩んでいました。

自分は”そう”じゃないと思いたかった瑠璃は、好きでもない男の子と付き合ってみたりして…。

性別、嗜好、恋、体の関係。

男女の恋愛がスタンダードだと思ってしまうからこそ、
同性の恋を誇ることはカンタンじゃない。

同性同士の恋は気の迷いだと思ってる人

瑠璃は高校2年生、周子は3年生。
周子はそのうち受験をして、大学へ行ってしまいます。
そうなれば距離も離れてしまう。

女の子同士のこの恋を、高校生の淡い思い出のひとつにもできる。

2人が選んだ道は…。ぜひ、読んでみてください。

『ありふれた風景画』好きなポイント

瑠璃と周子の恋だけでなく、
さまざまな恋愛観が描かれているところが好きです。

  • 自分よりずっと年上の女性に恋をした洋祐。
  • 夫が不倫中だという現実から目をそむける瑠璃の母。
  • 瑠璃の恋の相手は、当たり前に男性だと思っている瑠璃の姉。

瑠璃のお姉ちゃん、綺羅はマンガや実写にしたらずば抜けて人気の出るタイプだと思います。
いい姉ちゃんだ…。

カラスのタロウもいい味出してます。憎らしいけど憎めない、愛着がわくカラスです。

『ありふれた風景画』補足情報

紙の本は入手困難

Amazon、楽天では紙の本が品切れになっています。

新品でゲットしたい方は、本屋さんで探すか、電子書籍の購入を考えてみてくださいね。

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こゆ
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@百合読書
年間100冊読む読書好き。わかりやすいツンデレが好物です。
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